H23年(2011年)卒のOB短信

オプテックス株式会社 戦略本部 開発センター R&D課
辻 久美穂(Kumiho Tsuji)さん
 私は、2011年に大阪工業大学の大学院を修了し、オプテックス株式会社で働き始めました。オプテックス株式会社は、滋賀県大津市にあるセンサメーカーです。
 会社は琵琶湖のすぐそばに建っており窓からは琵琶湖を一望出来ます。初めて会社に訪問されたお客様からは「素晴らしい景色」「まるで日本じゃないみたい」「こんな環境で仕事をしたい」と喜んでいただけます。
ところで、「オプテックス株式会社」の名前を聞いたことがある人は非常に少ないと思いながらこの記事を書いています。私も就職活動をするまでオプテックスという会社のことは全く知りませんでしたが、実は私たちの生活の身近にある製品を作っている会社です。
オプテックスは、おそらく皆さんが一日一回以上利用している「自動ドアのセンサ」を作っているメーカーです。自動ドアセンサの国内シェアは約60%。つまり二台に一台はオプテックスの自動ドアセンサです。それ以外にも、防犯用人感センサを開発し、世界80カ国以上へ販売しているグローバルな会社です。
私は、入社直後海外向けの防犯センサの開発に携わりました。現在は、センサの需要が見込まれるIoT(Internet of Things)市場に対して、新たなビジネスモデル作りや新たな技術・製品の研究開発をしています。
 学生時代は、小池先生の新機能デバイス研究室に所属し、半導体に関する研究をしていました。
研究室に入ったきっかけは授業の時に見たこんな映像でした。
―電車の窓やデスクがタッチパネルになり、操作すると必要な情報が表示される―
この映像を見た当時の私は、映画や本の中の世界が実現になんだ!
と驚き、わくわくしたことを覚えています。そこから約三年間、矢野先生と小池先生の指導の元、研究を行い、多くの事を学び貴重な経験をさせていただきました。
 最近では、仕事終わりや土日に開催されている勉強会やコミュニティに不定期ですが参加しています。このような場では、働く環境が違う人達と関わることが出来るため、新たな気付きを得ることや、別の視点で物事を考えることが出来ます。また同世代の女性技術者や結婚出産後も働きつづけ管理職をされている女性達のコミュニティもあります。同じ会社内に女性技術者が少ないため、ロールモデルが身近にいないのですが、社外の女性技術者の方々と会話をすることで、将来、自分がどうありたいかを考える機会を得ることが出来ました。
今いる環境ではない別の環境に身を置くことで、様々な経験や出会い、発見があります。学生の皆さんも、好奇心を持って色々なことにチャレンジしてほしいと思います。